東広島市は、亥の子祭りも済んで、各家庭では炬燵を出したのではないでしょうか?といっても、早々と茶の間にありますって家庭も多いかも。今日は早々と夜は、まるしょう直行を決め込んでいました。
先ずは、今宵の料理のために頼んだ酒は、東広島市西条の地元の酒、西条鶴醸造の蔵楽。ちなみに東広島酒造協会では、鶴のつく蔵が多いのだが、どの蔵も「鶴」を「ツル」と読む、他の地域では「ヅル」と読む蔵も多い。これは、清酒であるがゆえに、濁りを嫌って濁らせず、「ツル」と読むという事なのだ。「賀茂鶴」、「山陽鶴」、「西条鶴」、いずれも、「ツル」と読む。
それはさて置き、現在では、濁らない酒もよいが、純米の無濾過生原酒などが人気がある。
中汲みで、濁りを薄っすら残したままの出荷だ。今日の料理に負けない酒を選んだつもりだ。
実にどっしりと主張をしている。
実はこの酒は、いわゆる酒造好適米を使わず、賀茂台地で昔からよく使われた飯米の中生新千本(なかてしんせんぼん)を原料米として、麹米、掛米と、100%使用している精白度も70%。
これは飯米ゆえに粒も小さいので、70%が頃合がよい、酵母も協会九号、米と酵母のバランスがとってもよい。西条鶴は、数年前までは西条鶴酒造といっていた、昨今の事情で、酒造を閉じ、新たに西条鶴醸造に受け継がれている。世界のモンドコレクションで金賞を受賞するなど、なかなかチャレンジ精神が旺盛な蔵だ。西条では、年末に新酒の搾りたてを販売し始めた早い蔵だったと聞いている。
今日食べたかったのは、11月のお奨めメニューの「魚介のキッシュ・チーズフォンデュソースかけ」、この文章を書いたり、撮影したりしているうちに、さらのチーズも固まってくるので、早くいただくとする。じっくりと味わいたいのだがチーズが固まるし、パイ生地のサクサク感が失われるので、急がなくては・・・・
中には色々と魚介類が入っていて、酒とキッシュとチーズが全く喧嘩をしない。とっても相性もよい。これは中生新千本の力なのか?
これは、地元の海であがった鯖を毎日細かに取り寄せている「しめ鯖」だ、この季節脂ものり、とても味わい深い。おろし立ての生姜と野菜と共に食べると幸せな気持ちになる。新鮮さも抜群。
ただ、誤解を招くといけないので、ここで少し、魚の食べごろについて書いておくのだが、獲ったばかりの魚をその場で料理して食べてそれが、一番旨いと信じ込まされている人が多いのだが、きちんとしめて置いた魚について云えば、足の速いものを覗いていえば、一日程度冷蔵されたものが、旨いという、猟師さんが多い。
味の音痴な人ほど、獲れたての新鮮さで誤魔化そうとする、親戚に漁師も多いので聞いてみると同様のことを言う。熟成が肝心である。
二杯目に選んだのは、福山の天寶一「山田錦、袋吊り生原酒」、山田錦という米は、酒造好適米の中でも王様といえる、というのも酒類総合研究所で毎年行われる、鑑評会では、山田錦を使った新酒と、それ以外の品種を使った審査に分かれるほどの力を持った米だ、心白を求め35%ほどに削られた山田錦で造られた大吟醸で競われる、飲み口もさわやかでまろやかな特質を持つ、山田錦は中心に、大切な心白が留まらず、外れているにも関わらず、よい酒ができる酒造好適米なのだ。
ちなみに、この天寶一は、吟醸であるので60%の精白となる。
今日のしめは、秋刀魚と茄子のタレ揚げにしました。今の季節、魚は食べごろですね、夏は暑すぎたのか魚が食欲が無いのか引き締まっているというよりは痩せていて、やっと食べて旨い時期になったって感じがします。
美味しそうでしょ?美味しかったですよ、ほんと、でも今日も高カロリーなものを沢山選んでしまった(涙)。だけど、今日の寒さにはとても温まる料理ばかりでした。これで明日も頑張れます。
朝から、仕入れ下ごしらえに時間をかけて丁寧に料理をしてくれた。下岡さんに感謝です。
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